顔の歪みは多くの人が悩む問題ですが、その原因と改善方法について詳しく知ることは少ないでしょう。本記事では、顔の歪みを大きく2つのタイプに分け、その特徴や問題点、そして改善策について解説します。
1:姿勢不良による顔の歪み
顔の歪みと姿勢の関係
姿勢不良が原因で引き起こされる顔の歪みは、高い確率で改善可能です。猫背や反り腰、ストレートネックなどの姿勢不良によって顔の歪みが引き起こされるケースは非常に多いです。
実際にご来店される方々の中でも、「顔の歪みが強くて…」という悩みで来店される方が多く、その多くが姿勢不良が原因であることがわかります。
正面から見た時に体に歪みがあると顔も一緒に歪むことが多いです。また、側面から見た姿勢不良においても、例えば猫背になるとバランスを保とうとして首が前方に突出します。その結果、以下のような問題が生じ、顔の歪みを引き起こします。
問題 | 結果 |
---|---|
バランスを保とうとして食いしばる | 顔の筋肉が緊張し、歪みが生じる |
口呼吸になり姿勢が悪化 | さらに姿勢が悪くなり、顔の歪みが進行 |
表情筋や頸部の筋バランスが崩れる | 顔の左右差が顕著になる |
簡単な確認方法
写真撮影や鏡の前で首の位置を変えると顔全体の歪みが消える場合、姿勢不良が原因で顔が歪んでいる可能性が非常に高いです。そのような方は、まず姿勢改善のためのトレーニングやストレッチから始めてみましょう。(具体的な方法は後日解説予定です)
2:顔自体の問題による顔の歪み
顔自体が原因で引き起こされる顔の歪みは、改善可能なケースと難しい場合が混在します。ここでは、改善が期待できるケースと難しいケースに分けて解説します。
改善が期待できるケース
顔自体が原因で引き起こされる歪みは、大きく以下の3つに分けられます。
原因 | 改善策 |
---|---|
筋肉 | 表情筋エクササイズ、セルフマッサージ |
顎関節 | 関節モビライゼーション、顎関節運動療法 |
むくみ | 不良姿勢の改善、食事管理、セルフマッサージ |
筋肉
顔の筋肉には、感情を表す表情筋と食べ物を咀嚼するための咀嚼筋があります。この筋肉の偏った使い方によって顔の歪みが生じることがあります。
例えば、表情筋の偏りが強いと「右の口角だけ上がっている」「左の目だけ極端に小さい」「笑顔の時に左右差がある」などの顔の歪みが生じます。この場合、以下の方法で改善が期待できます。
表情筋の改善策
・表情筋エクササイズ
・セルフマッサージ
咀嚼筋の改善策
こちらは食物を咀嚼する際に使用される筋肉です。咀嚼筋にアンバランスが生じると「顎が左を向いている」「右のエラだけ張っている」などの問題が生じます。これらの解消方法としては、生活習慣の改善(歯軋り・噛み締め癖を無くす、など)、セルフマッサージ、顎関節運動療法が有効です。
顎関節
顎関節自体が問題で顔の歪みを強めてしまうケースもあります。顎関節が偏移して歪んでいる場合は改善が期待できます。ただし、顎関節周囲の組織(重度の顎関節症、変形や関節摩耗、重度の歯並び悪化、など)が原因の場合は難しい可能性が高いです。
顎関節の改善策
・関節モビライゼーション(徒手的に関節を誘導)
・顎関節運動療法
・セルフマッサージ
・生活習慣の改善(片側で噛む癖を無くす、など)
むくみ
顔のむくみも顔に左右差を生じさせる原因となります。例えば、「左の顔だけ膨らみやすい」「右の顎ラインだけ浮腫みやすい」などのケースです。これらはむくみが原因となり顔の左右差を生み出すため、比較的改善は簡単です。
むくみの改善策
・不良姿勢の改善(むくみの原因のため)
・食事管理(塩分を控える、など)
・セルフマッサージ
改善が難しい顔の歪み
骨自体
骨自体が原因である場合、遺伝や腫瘍などによる顔の歪みのケースは、自力で改善することは難しいです。現状では骨切りなどの外科的手術が唯一の改善方法となります。ただし、骨の問題と思っていても、顎関節のズレや筋肉のバランス不良が原因の場合もありますので、安易に諦めないでください。
まとめ
顔の歪みは大きく2種類に分けられます。姿勢不良や身体の歪みからくるものと、顔自体の問題によるものです。
姿勢不良が原因の場合、姿勢改善のためのトレーニングやストレッチが有効です。顔自体の問題の場合、筋肉、顎関節、むくみなどが原因であれば改善が期待できます。一方、骨や遺伝的要素などによる顔の歪みは自力での改善が難しく、外科的手術が必要になることがあります。
安易に諦めず、まずは専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。適切な方法で顔の歪みを改善し、自信を持った生活を送りましょう。